接客業はつらいよ! 人生はチキンレース! あけすけビッチかんどー日記!

接客業歴15年のかんどーが綴る、あけすけな日記。人生はチキンレースです。一歩引いた方が負け。たまに小説を書きます。お問い合わせはsaori0118ai2あっとまーくやふーめーるまで。

日本の接客業がマジで辛かったことと、これからの未来に思うこと

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こんにちは、日本でメインの仕事は接客業の、かんどーです。


ちょっとややこしいのですが、わたしは今2か国を行き来しながら仕事をしています。わたしの一つ目の仕事は、30歳の時に立ち上げた自分の会社を継続すること。(小さな会社ですがわたしが社長です)もう一つは、フィリピン、セブ島でたこ焼き屋台を運営することです。これは昨年の7月からわたし一人で始めました。


どちらの仕事がきついかと言えば、断然セブ島の仕事です。理由は為替相場の関係で、通常の日本人並の報酬を得ることがたいへん難しいからです。フィリピンの物価は日本の5分の1くらい。つまり、日本と同じ収入を得ようと思ったら、日本の5倍の利益を出さないといけないのです。

現在1店舗の屋台でギリギリ利益を出せている状態なのですが、それでも「現地でわたし一人が生活していくのに精いっぱい」の状態です。スタッフにお給料も支払えているし、毎月の売上で仕入れの費用も賄えている状態でありますが、日本人的に言って「チョー儲かってる」状態ではないのです。

しかし、この仕事はやめるつもりがありません。理由は楽しいからです。セブ島に行くと自分がハッピーな気持ちになれて、そういう人がいて、いろんな人がいて、楽しいのです。


では日本の仕事はどうかと言うと。

日本の仕事でも、一緒にいるとハッピーになれる仲間がたくさんいます。仕事を通じて出会っても、プライベートでも仲良くしたいと思う大好きな人がたくさんいます。だけれど、どうしてもわたしは日本で働いていると体に変化が出てしまいます。

それは、モンスターカスタマーとのエンカウント(遭遇)によって心身が破壊された経験によって、いわば「接客がトラウマ」のようになってしまったことです。


わたしは接客業をメインとする人材派遣会社の社長という立場です。ですから本来「接客がつらい」なんて言ってはいけないことは100も200も承知です。こんなことを書いて、うちの会社に仕事が殺到するとはまったく思えません。実名でブログをやっているのに、最低だと怒られたことも10回や20回ではありません。

でも、それでもわたしは自分の身に起こったことを伝える必要があると思っています。日本の未来を変えるために、接客業のあるべき姿を変えていかなくてはならない、そう思っているからです。


このブログで何度か書きましたが、わたしは約6年前、胃を壊しました。まったくものが食べられない、水を飲んでも吐いてしまう時期がありました。ある地域で接客の仕事をしているとき(うちの会社は役員も現場に入ります、わたしも普通に週5で現場に入る仕組みです)、あまりにひどいことを言われたことが原因で、人嫌いになってしまい、接客が苦痛で仕方ない状態になってしまったのです。
※わたしは携帯ショップでの販売・接客の現場にメインで入っています


そのひどいこととは、

・あんたの歳でこんな仕事しかできないなんてかわいそうだ
・お前の仕事はラクそうでいいな、俺は大変な仕事をしているんだぞ(長話)
・機械が壊れた! お前のせいだ!(わたしはそのお客に販売していない)
・お前がちゃんと受け答えしないから俺はお前から買わない(丁寧に対応しました)
・おまえ学歴は? 答えろよ!(答えたらめちゃくちゃバカにされました)
・お前のせいでイライラしたから妻が流産した、人殺し!←これが決め手

ざっとこんなことです。一つ一つは地味なものですが、毎日これが蓄積されて行って、気づいたら電車のホームで死ぬことばかり考えるようになり、会う人会う人を「この人もどうせ腹の中ではわたしをバカにしているんだろう」と思うようになり、死にたさがつのって食べ物を受け付けなくなりました。

明日も朝起きたらまた接客をしなければいけない、もう起きるのが嫌だ、でも会社経営しているから誰にもこんなことは言えない。(実際誰かに相談しても「愚痴ってラクになったぁ?」と軽く言われてその人を刺し〇しそうになり、とうとう誰にも相談しなくなりました)

結果、心が壊れるより先に胃が壊れました。

水を飲んでも吐いてしまうくらいの状態になったのです。当時のわたしはそれがうれしかった。よかった、これで死ねると思ったのです。何も食べられない、飲めない状態ならいずれ死ぬでしょうから。


それでも仕事には毎日行きました。お客から「あなた口がくさいわ……別の人と代わって!」と言われました。吐いてばかりいたし胃液のにおいがひどかったのだと思います。接客業は笑顔が命だからマスクは禁止と言われていたのでマスクもしないで接客していましたから、相当臭かったと思います。でもわたしは、口臭を抑えるタブレットなどをかみ砕きながら(飲み込むと吐くのでティッシュに出していましたが)ずーっと立って接客をしていました。

かなり痩せたので立っているのは苦しくなく、また「これで死ねるかな」と思うと毎日が緩慢な自殺のようで変な高揚をしていたことをよく覚えています。そして何より、それだけ痩せたことで気づいてほしかったのです。接客業ってこんなにきついのだ! と。だからわたしは食べられないことなど苦痛ではなかったし、胃が壊れていくことに対して快感すら覚えていました。「この毎日が続くことより苦しいことは無い」と思っていたので、死ぬことなんて怖くもなんともなかったんです。あの時死んでいても後悔しなかったと思います。

しかし、わたしは死ななかった。


日本にいても自殺できないから(吐きすぎて点滴を打たれてしまった)、タイに行って死のうと思って航空券を予約したのですが、タイの国民性があまりに穏やかだったので死ににくくなってしまったのです。あとは「気分転換」というものがやっとできるようになり、働く現場を変えてみたり、少し休暇を取ったりと、最悪な状態からは脱することができてしまったのです。

それ自体は良いことなのですが、わたしのなかで上記のトラウマは残ったままでした。やっぱり接客業の現場にいくと理不尽なことが起こる。関係のない赤の他人から「客である」というだけで「低学歴!」とかそういうことまで言われなくてはならない。


なぜ、通行人にいきなり人格否定されたら警察を呼んでいいのに、店員というだけで客の暴言を受け入れなければならないのか。


わたしにはこれが理解不能でした。


そして、現状のマニュアルの中でモンスターカスタマーに出会ってしまったら、心の中で「こいつバカだな、なんか言ってるわ」と思いながら表面上「そうですねぇハハ……」とやり過ごすしかない。基本、仕事のできる人はみんな「表の顔と裏の顔」をきちんと持って、心が壊れないようにやっています。うちの会社でも基本みんなそうやって「求められる接客」をきっちりこなしています。

でも、わたしはもうそれ出来ないなと思いました。携帯が壊れた! と店に来たのにわたしの見た目や学歴のことを一緒にして怒鳴ってくる客には

「その話は今は関係ないのでやめましょう。それで携帯がどういう状態なのですか?」

ときっちり返しています。文章にするとありえないかもしれませんが、接客用の笑顔と声で言うと意外ときちんと伝わるものです。また、わたしの見た目が年齢相応であることから、それ以上個人攻撃するのをやめるモンスター客が増えたのも確かです。30歳くらいの時が一番モンスター客からの攻撃を受けやすかったです。クレーム対応スキルが上がったのかもしれませんが、それだけではない気がしています。


きっと今日もどこかで、モンスター客によって店員の心が破壊されている……

そう考えると他人事ではありません。もう、世の中を変えるのは自分だと思ってやるしかない、そこまで考えるようになりました。


オリンピック需要がどうとか言っているけれど、店員をバカにする人間が多くいる今の日本では、英語教育をきちんと行えているとはとても思えません。店員と言う立場こそ、英語を話せる必要があるのですが。企業はその教育に予算を割いているのでしょうか。やっているところもあると思いますが、まだまだ足りない。

そして、モンスターカスタマーの相手をするのは歳が行った人間(かつ、モンスターカスタマーを相手する分給料をもらっている人間)がするのがいいです。

わたしも、最初っから「わたしはクレーム対応の仕事だ」と思って割り切ってやれば、できないことはありませんから。そこにある種のプライドと使命感が生まれるのですね。そしてそこに高い報酬が出るのなら、やってやろうじゃないかと思える。


ダメなのは「明るいお店でオフィスワーク! パソコン入力のお仕事です!」のような求人広告を出しておいて、結局クレーム対応させるようなのがダメなんです。完全に詐欺じゃないですか。「接客業です。お客様対応がメインの仕事ですがPC入力もあります」のような求人広告でストレートに募集すべきです。(接客業と書くと人が集まらないことは100も200も承知です。それでも詐欺のような広告は出すべきではない)

 

 

日本は「役割」を持った人に完璧な演技を求める国民性があります。


目の前にいるのが店員の制服を着た人間であれば、その役割を100%こなして当然と思っています。新人であろうときっちり仕事をしろ、と思うし、新人であっても「早くしろ!」と言う権利が客にあると思っている。

そして、その人が隣の部屋に住んでいる可能性とか全然考えてないですよね。わたしは自分の働いている店にモンスターカスタマーが来て、その人がもし同じマンションにすんでいたら、間違いなく白い目で見ますし、その人と近所づきあいしないです。自分の親しい人に「あそこの人、ふつうに見えるけどちょっと異常だから関わらない方がいいわよ」と言います。そういう可能性をモンスターカスタマーはわかっていない。

※こういうことから、モンスターカスタマーは匿名性の高い人口密集地に多いです。地域の人が助け合って暮らすような町では、異常なモンスターカスタマーはほぼ来ません。(本当に機械が壊れたとか、物忘れが激しくなってしまった高齢の方が怒鳴ってくることはありますが、店員を貶めてやろうという悪意はないのです)

 

さて、たまにこういう人がいます。

「クレーム対応ってやりがいがあるし楽しいじゃん」「仕事中だけって割り切っていればやれるよ!」


わたしが接客で胃を壊したときに、こういうことを言ってきた人がいました。もちろん何の助けにもならないし、その人とは疎遠になりました。

クレーム対応が楽しいと思えるのは、クレーマーの相手が年に1回とか、少ない職種だけなんです。健全な心を保ったまま仕事ができる環境であるから、そういう余裕のあることが言えるのです。

毎日毎日「怒られている店員」を演じ続けていたら、だんだん性格が卑屈になっていきます。そうなるともう「クレーム対応楽しい」なんて言えません。これは本人が悪いのではなく、客層が悪い。クレーム対応業務の専任を置かなかったマネジメント側の責任です。

心を病んだ店員は、末期になると「自分の悩みは誰にもわからない」と言い切るようになってしまい、誰にも自分のやりきれなさを説明しなくなります。うつ病を発症する人も多いです。その責任を取るつもりがないなら、接客業で「つらい」と言っている人に横から変なことは言わない方がいいです。それはその人が弱いとかではなく社会問題なのです。


わたしはこれから接客業に戻ったら、接客業の概念が変わるように動いていくつもりだし、「毅然とした店員」という文化を根付かせるつもりだ。

今のまま世の中が変わらないのなら、わたしは会社ごと接客業から撤退するし、自分の身内には「接客業だけはするな」と言って回らなくてはならない。そのくらい大変な仕事だ。

しかしまだ希望はある。クレームに対し「チームで対応する」というスキームを取っている企業や店舗があることをその後確認できたし、そういう場所で働くのは苦痛ではなかったことだ。一人の人にクレームを抱え込ませない。客が怒ったら「とりあえず店員は謝る」「とりあえず店員が悪い」というのは違う、ということを理解しておくこと。


人が救われるのは、第三者から見て「あなたは間違ってない」ときっちり認知されたときです。クレーム対応をしている店員さんを見かけたら「あの店員何かミスをしたのかな」という思い込みは捨てて、「あの客もしかしてクレーマーかな……声もでかいし警察を呼ぼう」と警察を呼ぶようにしてください。

対応している店員さん本人は通報ができません。周りの店員さんが通報しているかもしれませんが、全員忙しく手がふさがっていてできていないかもしれません。


町でうるさいモンスターカスタマー、クレーマーを見かけたらすぐに警察を呼ぶ。それだけでも世の中は少し変わります。警察への通報は、匿名でもできます。「〇〇にある〇〇というお店を通りがかったのですが、不審者が大声でがなりたてています。来てください」これだけで大丈夫です。


少しずつ世の中を変えていきましょう。


わたしも自分にできることを身近なところからやっていきますね。
それじゃあ、また明日!


※もうお題の期限は切れてるけど、気にしないのである。

 

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