接客業はつらいよ! 人生はチキンレース! あけすけビッチかんどー日記!

接客業歴15年のかんどーが綴る、あけすけな日記。人生はチキンレースです。一歩引いた方が負け。たまに小説を書きます。お問い合わせはsaori0118ai2あっとまーくやふーめーるまで。

屋台の新メンバー、エリザベスの姿に感動した話

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こんにちは、かんどーです。

相変わらずセブ島で屋台をやっています。以前紹介したとおり、屋台メンバーは初期メンバーから派生する友達関係で回しています。初期メンバーのヘイゼルさんとフローラさんが交代で来てくれています。


それで、おもしろい出会いがあったんですよ。新メニュー開始に伴い、屋台スタッフを常時2名体制に増員しました。その際2人、新しい子が入ってきたのです。

 

手前から二番目、黄色いバンダナをしている子がその一人、最近入った新メンバー、エリザベス。18歳ですが随分こなれた人だなあ……と思っていました。初日から「私ここで5年働いてます」みたいな顔をしているというか。女将感があるというかw 後ろの女の子3人は「18歳です!」でそのまま通じるんだけど、エリザベスだけは「じゅ……18歳!?」ってなる。(話してみると18歳らしいところもちゃんとあるw)

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そのエリザベス、家族がカルボンマーケットで働いているとのこと。カルボンマーケットとは、セブ島で一番大きくて野菜が安い市場のことです。飲食店の人や卸の人みんなここに野菜を買いに来るんです。もちろんキロ単位です。

セブに来て2回ほどここへ来ることはありましたが、その時はまだ何も見えませんでした。しかしここ最近、新メニューを投入してから一日に屋台で消費するキャベツの量が3キロとかになってきています。そろそろ仕入れをなんとかしなければ……と思っていました。

幸い近所の屋台の方が「1日3キロくらいならウチで仕入れたものをお分けしますよ」、と親切にしてくれていたので仕入れに困ることはなかったのですが。(感謝!)


エリザベスの家族がカルボンで働いていて、しかもキャベツを扱っているのであれば、彼女に持ってきてもらうのが一番良い。ということで「エリザベスの宅急便」がはじまりました。(BGM「ルージュの伝言」脳内再生してください)

※エリザベスはほうきに乗らず相乗りジプニーで来ます。配達するのは毎回キャベツです

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私の屋台は木曜から日曜の4日間。エリザベスは学生でもあるので、配達に来られるのは夜中になります。まず水曜の夜に屋台にキャベツを届けてもらい、次は土曜の夜に届けてもらう、というサイクルになりました。水曜日、私が部屋で寝ているとメッセージが届きます。

 

「キャベツを置いてきました。暑いので袋を少し開けてあります。また明日!」

 

私はすぐさま「ありがとう!」と返します。キャベツが無いと屋台営業自体無理になるレベルでキャベツは大事な食材ですから、万一にも「来てない」となると困ってしまいます。ですので必ずこの連絡は確認してから寝ます。(信用してるし100%来るんだけど)

 

市場から届いたエリキャベツ(エリザベスキャベツ)を見て、私の中で何かが響きました。ふつふつと野菜に対する愛がわいてきたんです。野菜嫌いだった私ですが、野菜ってすごくないか? って改めて思ったんです。知っている人の手を介して届いたからこそ感じられたことかもしれません。お店で買うのでは野菜に親しみがわかなかったんですよね。なんとなくこの感じわかりますか?

 

愛を確かめるために

……ということで、夜のカルボンマーケットに、エリザベス(とキャベツ)に会いに行ってきました。今回はヘイゼルさんともう一人、別の屋台のオーナーさんと3人で行きました。

夜のカルボンマーケットはガイドブックに「危険だから行くな」と書かれている場所ですが、行ってみると夜でもたくさんの人がいて、危険なのはスリと道すれすれで走ってくるトラックとかそういうのです。強盗だとかそういうのではないです。(ただし、駐車場とか暗くなっている場所ではスマホを出したりしたら危ないそうです。いきなり取られる可能性もあるとか)


夜のカルボンマーケットです!  見たことのない野菜がある一方で、タケノコが売っていたり、見慣れたレタスやキャベツ、にんじんにジャガイモもあります。


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フィリピンで果物といえば「カラマンシー!」レモンのようなすだちのような、独特の味です。お肉にも絞るしドレッシングにも使えるし万能! そのまま絞ってはちみつと一緒にドリンクにしてもいいです。 


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色とりどりの果物。まるごと一個持って差し入れするのは日本ではやめたほうがいいかもしれませんが、マンゴーもめちゃくちゃ安いんです! 1キロ40~70ペソ! 甘くておいしそうなマンゴーが5~6個で120円とかそのくらいなんです。お店の人、マンゴーを無造作にまるごと食べながら働いていました。 

果物は高級品、という概念が南国にいると覆ります。お菓子より安いんだから。


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この日私はライチのようなグレープフルーツのような果物を少し買いました。市場じゃないと買えないのよねコレ。

そして到着、エリザベスのお店! キャベツを切るエリザベス。かっこいい。たくさんの注文が来てもさくさくと仕事をしていく姿には凛々しさを感じました。

彼女の足元に大量のキャベツがあり、大きいのと小さいのがあります。大きい方がキロ単価が高い。私は「小さいの」をお願いしたのですが、その中では大きい玉を選んで詰めてくれました! 使いやすいよ、ありがとう。この写真でエリザベスが持ってるのが中玉くらいで、これを5キロ分詰めてくれました。


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手わざが早すぎて写真に撮れないのですがw キャベツの芯のところをナイフでピッと切り落として注文が来た分のキロ数を袋に詰めてくれます。「家業の手伝い」と言っても、完全にプロ。 


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市場なのでイエーイと写真を撮りすぎるのもアレなので早々に。私は5キロのエリキャベツを買いました。(ちなみに通常のオペレーションだと、エリザベスはこの仕事を夜10時頃までやって、その後うちの屋台に野菜を届けに来てくれるのです……感謝)

ずっしりと思いエリキャベツは命の重さがしました。

市場って強い。強く生きていく生命力に満ちている。私できるならこの市場で働いてみたいと思った。(これは体験程度でいいけど絶対やってみたい!)

この市場の強さを私にわけてほしい。私はこの市場の中の小さな命のひとつになりたい。市場はいつだって命の源で、こうやって毎日その躍動を止めることなく物流という名の動脈がドクドクと脈打っている。町中のレストランで、屋台で、加工食品の工場で、スーパーマーケットで。ここの野菜が命の原料になっていく。こんな素晴らしいことってあるだろうか? 私はセブに来て初めて「カルボンマーケットすごい!」と思いました。


そんなカルボンマーケットで、とてもきれいな野菜たちをいくつか買いました。アボカド、オクラ、パプリカ(赤ピーマン)です。これは衝動買いに近かったかな。両手いっぱいに野菜を抱えて屋台に戻りました。


そして間髪入れず作ってみました! 野菜を入れたたこ焼き!(たこは入っていないので、ツナボールですが)私ツナサラダが大好きなので、野菜とツナをミックスして入れてみました。たこ焼きのツナサラダ版と言う感じ!


試作第一弾。 


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試作なのでまだ売っていないのですが、お客さんも注目してくれて「これいくら?」と何度か聞かれました。これはいけるかも……と思い、数日新メニューとしてブラッシュアップを重ねました。


名前は「カルボンボール」にしようと思っています。これは日本式の名づけです。築地で仕入れたお魚の丼だから「築地丼」みたいな。

 

シェフの気まぐれサラダ的な意味も含んでいます。具にする野菜はカルボンに入ってくる野菜の種類によって決めます。こうすることで高騰している野菜を使わずに済むし、新鮮で季節の野菜だけを使っておいしく作れます。(これからたくさんの野菜で試作を作って組み合わせを考えます)


さっそく、今週の木曜(明日ですね)から「カルボンボール」をメニューに追加する予定です! 新メニュー表の印刷と野菜の仕入れを絶賛手配中です。またちょっと忙しくなるけど頑張ります。いろいろやってみて、お客さんも私も飽きないようにやりたいと思います。

そうそう、私「セブに日本食の素晴らしさを伝えたい」という考えが実はあまりなくて。私の信条って「セブに来た日本人が美味しいと思ったセブの食材を使って、日本食の作り方を用いて、土地のものを美味しく食べたい」なんですね。だから材料も日本から輸入したものより現地の美味しいものの方が多い。日本食材のお店で買っているのって、お箸とお好みソースだけです。「安くて美味しい材料」を使って「手軽で美味しいもの」を出していきたい。


今回は野菜だけど、また新しい食材を見つけたらこうしてメニューに加えていきます。


人との縁で生まれた力強い新メニューのお話でした! 心が動いたら新メニューって出てくるものなのかな。もう少し続けてみないとわからないですけど、引き続きがんばります。


それじゃあ、また!