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接客業はつらいよ! かんどーのよもやま日記!

趣味はスポーツクラブでグループパワーに参加することと走ることです。仕事は接客業です。しばらく下ネタは封印します。

はしごたん著「照準を持たない暴力性の発動」を読みました

読書



こんにちは、かんどーです。

はしごたん様の本を読みました。

kuroihikari.hatenablog.com

 

 


どんなことが書かれているのか、ドキドキしながらページをめくりました。



内容に触れずに感想を書くと、前半は、口の中が薄くて不味い塩味のスープで満たされたような、とても苦しい、鬱屈とした気持ちが伝わってきました。ただ、苦しかった。

中盤からラストに至るまでは完全に一気読み。もう、ぜんぶの風景が目の前に浮かんで気持ちが共鳴して、悲しい、痛い、憎い、苦しい、つらい、すべてが文章を通してわたしの中に入ってくるようで、恐怖を覚えるくらいでした。


とてもショッキングな描写もありました。


しかし、どのショッキングな描写も、狂気と哀しみがぐるぐると混ざり合っていました。わたしの中にある狂気のカケラが共鳴し、今はうまく処理できるようになっている、いや、処理したつもりになっている憎しみや苦しみ、鬱屈とした感情が全部表にひきずりだされていきました。普段の浅はかで明るい自分ではなく、深く鬱屈した自分と久しぶりに対面しました。


わたしは、いわゆる商業出版されている本では、貧困層を密着取材したドキュメンタリー本を好んで読みます。その本の中の悲しみや苦しみを共有することで、人間の弱さを認識し、自分の中に実はある破壊衝動と向き合うことができるからです。

そしてその先にある、もっと深い感情を引きずり出し、向かい合いたいと思っていましたが、残念ながらそれはかないませんでした。どの本も、そこまで引きずり出してくれなかった部分があったのです。


「照準を持たない暴力性の発動(著者:はしごたん)」の中には、今まで読んだそれらの本の何十倍もの濃さで、人間の持つ悲しみや苦しみが詰まっていました。読んだ後こんなにいてもたってもいられなくなってしまったのは初めてかもしれません。


読んでいて怖くなるくらい、おなじことを自分もしていました。それを確認する作業がおそろしくて、時代背景の描写がすっと入ってきて、なんというか、本の世界に丸飲みにされてしまった気がしました。


読み終えてしばらくたった今でも、胸がドキドキと変な高鳴りをして、そしてなぜか涙が止まりません。少し震えてしまっています。これがどういう名前の感情なのかわたしにもわかりません。ただただ人が哀しく、生きることはつらいものなのだと胸が押しつぶされそうになり、誰に何を求めればいいのか、どこへ手を伸ばせばいいのかもわからなくなりました。



読む人によって受け取り方はさまざまかと思いますが、わたしにとってこの本は、現代の闇を著者によって切り取って凝縮して文章にしている、とても濃密な世界でした。



あと何年か早くはてなに来ていれば、ブログをリアルタイムで読んだりできたのかと思うと悔しい気持ちになりますが、これだけの濃縮した感情体験ができる本に出会えただけでも、良かったと思いました。



はしごたん様の本の世界に、どっぷりと浸かりました。その先に見るのは自分の中にある闇と感情。これらのものと向き合う作業が一行読むごとに繰り返されていき、ずぶずぶと沈んでいくような気持ちになりました。


ふつうの本を読んだときと全然違う、震えるような読書体験でした。わたしの拙い表現力ではあの本の魅力をあらわせません。濃すぎるのです。

「面白いから読んでみて」

という本ではありません。しかし、自分の中にあるものを書きだしたいという人や、本当の感情と向き合いたい人には、一行一行が心の奥にある小さな傷や襞をそっとめくっていくこの本を味わってみてほしい。自分の浅はかさとも向き合うことになると思いますが、その後処理は……実はきちんとこの本の中でしてくれます。優しい。人が誰かに対して優しいまなざしを向けることは、こんなにもまぶしいのかと思いました。心に虹がかかったような気持ちになりました。


もしかしたら、はしごたんは、読み終える読者の気持ちを先回りして、大丈夫だよって、行くべき道を照らして、最後のはしごをかけてくれたのかもしれない。わたしはそれをわたって、何度も何度も後ろをふりかえりながら、この本を読むという行為を終わりにできました。


最後まで読み終えてしばらくすると、心からの涙が流れてきました。
その涙は、心の痛みを流してくれるような涙でした。


こんな読書体験は、生まれて初めてかもしれない。





電子書籍ですので、専用端末やスマートフォン、タブレットなどで読めます。購入の仕方などは、こちらのサイトに詳しく載っています。


potex.hateblo.jp



文章の持つ力に完全に魂を持っていかれた状態で書いています。もう少し後になってからレビューを書いてもよかったのですが、体中に本の力がとどまっている今、どうしても書いておきたいと思い、書きました。


はしごたん様、執筆おつかれさまでした。出版おめでとうございます。これからも、ブログや書籍第二弾など、どのような形であっても、楽しみにしております。感情に任せたレビューですみません。




それじゃあ、また明日。
 


 

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