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接客業はつらいよ! かんどーのよもやま日記!

趣味はスポーツクラブでグループパワーに参加することと走ることです。仕事は接客業です。しばらく下ネタは封印します。

前に吐く人を見たことがありますか?

小話・小ネタ

 

 

 
 
こんにちは。最近、身を削ってブログを書いてる貫洞です。過去のことを書くと特に身を削る感じになります。でも今日も過去の話ですw
 
 
 ※今日は吐く話です。食事中の方や、嘔吐恐怖症の方は読むのをお控えください



 
突然ですが、吐く人を見たことがありますか? 多分ありますよね。夜中の駅のホーム、電車の中、居酒屋のトイレ、はたまた病院…
 
 
お子さんがいらっしゃる方などは、頻繁に吐く場面に出くわしていると思います。子どもってケロケロと簡単に吐いてしまいますよね。そして吐いたらケロリとしているのが、なんだか不思議です。



わたしは実は「嘔吐恐怖症」です…。まあそれでも胃の調子が悪いと吐いちゃうんだけど、ギリッギリまで我慢しちゃう。限界超えてからやっと吐く感じ。早く吐いちゃった方が楽になるのはわかってるんだけど、怖くて吐けないの。

あと、人が吐いているのを見るのもダメです。。だから夜遅い電車とかほんと怖い。。フラフラした人とか、やばそうな人の近くには絶対乗らない。どうしようもないときは車両と車両の連結部分にたてこもってやり過ごすレベルで、吐く人がこわい。

一度、夜遅い電車の中で音楽聞きながら座ってたら、なんか食べ物みたいなにおいがして、足元にツー…って吐瀉物が流れて来たことがあって。もう、ぎえええええええって感じで逃げましたけど、靴ににおいがついちゃって、電車降りてすぐ靴を捨てて、泣きながら裸足で帰りましたもん。。



それで今日は、わたしが人生で一番すごい吐き方を目撃した瞬間のことを書いておこうと思います。



悲劇は、キャバクラの店内で起こりました。


おとといも書きましたが、わたしは一時期キャバクラの客引きをしていました。

 

keisolutions.hatenablog.com

 


客引きと言っても小さなお店でしたので、月に1~2回くらいは「場つなぎ」で接客をすることもありました。乾杯の瞬間に、マンツーマンにするための場つなぎですね。マンツーマンなら入店する! というお客様に対し、「あと5分でA卓が帰るから、5分だけわたしが席に着けばマンツーマンにできるな」という状況のとき、席に着くのです。

とはいえ、キャストさんは接客のプロ。わたしはしょせん客引き、接客はアマチュアです。だから、客引きをしてお客様をお店にご案内する途中で、「最初10分くらいわたしが着いてもオッケーな心の広い方はいますか?」って聞いておいて、わたしの接客で苦情が出ることがないように気を付けていました。(物好きなお客様に救われてました)



その日もおなじ状況でした。お客様はサラリーマン5名様。女の子は店内に4人。あと10分で一組お客様が帰るから、10分わたしが席に着けばマンツーマンにできる。わたしは迷わず接客することを選びました。

客引きの仕事は、何人入店させたかによって歩合給となるので、その5名様をどうしても入れたかったのです。


ボスっぽい人には接客に一番慣れているキャストさんについてもらい、あとの4人のお客様にも、それぞれキャストさんがついていきます。わたしはあらかじめ打ち合わせしておいた、物好きな3枚目キャラのお兄さんの隣に座ることに。席は8人くらい座れる円卓に丸椅子を加え、少し身を寄せ合うかたちでテーブルを囲みました。カンパイ直後から、3枚目キャラのお兄さんがみんなを笑わせるので、わたしはクスクス笑いながら接客していました。楽しいテーブルでした。



カンパイして5分後。



プシュ、ガプッ、ピュウ…

突然こんな音がしました。え、なんの音? キャストさんは大きな瞳をぱちぱちさせてあたりを見回します。そして次の瞬間、場は凍りつきました。


お客様の一人が、何の前触れもなく、前に吐いたのです。



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身じろぎひとつせず、プシュ、で一投目の固形を前に飛ばしました。ガプッ、胃の中から液体がこみあげ、ピュウ…でその液体をぜんぶ前に向かって噴射したのです…。なかなかの量でした。



一番に動いたのは慣れているキャストさんでした。彼女は吐いた人のふたつ隣に座っていましたが、まず「大丈夫ですかっ!」と吐いた人の意識の確認。吐いた人の口元をふけるよう、おしぼりを手渡して近づきます。


「おっ…俺吐いちゃった…」

意外とケロリとしている様子を確かめると、

「もー! みんなびっくりしちゃったじゃないですかあ! いきなりマーライオンとかもうー! もうー!」

と困り笑顔で大きな声を出しながら吐いた人の服や口の周りを少しずつきれいにしてあげました。それを見て他のキャストさんも、テーブルを拭いたり、少しずつ場をほぐしていきました。お客さんの中には「女の子のドレス汚れちゃうだろ!」と怒っている人もいましたが、例の彼女が「安物だから大丈夫~!  ドレスって実は安いんですよ〜!   多分スーツとかの方が高いっ!」なんて笑顔で返して、うまく話を変えてキャバクラモードに持っていく。



彼女が、すべてを大丈夫にしてくれました。



彼女は、すべてを大丈夫にする魔法を使ったのです。前に吐いてしまうなんて、ちょっとした失態です。それを、非常事態でないことをまず確認し、それから徐々に場の空気を戻していきました。気づいたら吐いた人にお茶も出ていました。

キャストさんみんなが協力し、「どんな場面でも柔軟に対処する」という接客業の基本を全員が守り切った瞬間でした。最初に動けたのは彼女だったけど、その後の動きもきれいでした。みんなが自分の担当するお客さんの気持ちをもとに戻して、失態を笑いに変えて、飲みすぎないように注意して、目を配りあっていました。



わたしは吐いた人からいちばん遠かったので、正直動けませんでした。みんなが動いているのを見て、おしぼりを取りに行ったり、テーブルの上の吐瀉物の付いたグラスをぜんぶ下げて、新しいものを持って来たりはしたけど、吐いた人のことが怖い気持ちがありました。そして、そのお客さんをお店に客引きしたのはわたしです。キャストさんに申し訳ない…という気持ちでいっぱいでした。


それを察してか、そのお客さんが帰ったあと、キャストさんみんなが

「マーライオンの予兆全然無かったし、あれじゃあ誰もわかんないよ!」

とわたしの肩をたたいてくれました。どこまで優しいんだろう。



わたしはもともと、キャストさんのことを尊敬していました。でも、この件でキャストさんのプロ根性をさらに知り、わたしも自分の客引きの精度を上げる努力をしました。
 
 
 
その日以降の客引きでは、吐きそうな人がいないかどうか、キャストさんにタッチしちゃったり、きつい言葉を言う人はいないかどうか、より深くコミュニケーションを取って確かめるようになりました。

また、お店まで歩く道で、お客さんが酔っ払い過ぎていないかどうか、たわいない質問をして確かめる術も覚えました。




わたしは、縁あって今でも接客業をしていますが、もしかしたら、接客の基本はあのお店で、客引きをしたりたまに接客をしているときに学んだものじゃないかと思っています。今の携帯の仕事は商品説明がメインだけど、キャバクラの客引きは完全にノリと愛嬌だったから、あの仕事でずいぶん鍛えてもらったのかも。


前に吐く人にはものすごくびっくりしたけど、それ以上に、キャストさんをさらに尊敬するきっかけになったことを強く覚えています。



忘年会シーズンですが、みなさん、飲みすぎには注意してくださいね!

前に吐いた人も、雰囲気で飲んでしまって、自分が飲み過ぎていることに気づかなかったと言っていました。雰囲気ってなかなか怖いです。
 



それじゃあ、また明日!



☆今日の過去記事☆
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